パブコメその後

生物多様性しが戦略2024」パブコメの結果が公表されていました。

https://www.pref.shiga.lg.jp/file/attachment/5460975.pdf

ちなみに私の授業で学生たちが意見を出し、それを集約したコメントを送りましたが、それに対する県の対応はこうなりました。最終案に少しでも反映されたのは1箇所だけですね。

スライド番号

(案)中の記載内容

御意見等

県からの回答

31

[自然のもつ防災・減災機能]

「こうした場所に位置する湿地等を維持することは、水辺の生態系の保全だけでなく、水の貯留機能により防災・減災にもつながると期待される」

 

水の貯留可能性が高いところは地震による液状化のリスクも高いため、災害に強い地域にするためにはそれを踏まえた土地利用が必要であることも指摘すべきと考えられます。

そこで本文に加筆し、「こうした場所に位置する湿地等を維持することは、水辺の生態系の保全だけでなく、水の貯留機能により防災・減災にもつながると期待される。また、このような場所は地震による液状化のリスクが高いことから、開発等には十分慎重であるべきである」とすることを提案します。

御指摘のとおり、水の貯留可能性 が高いところは地震による液状化の リスクも高い可能性がありますが、 一時的な水の貯留可能性がある場所 を示すに当たり活用している「地形 的湿潤度指数(TWI)」は直接的に液 状化リスクを示すものではないこと から、記載については原文のままと します。

43

保全①」「琵琶湖への汚濁負荷の削減やごみの流入防止を推進する」「持続的な汚水処理システムの構築」

取組概要「持続的な汚水処理システムの構築に向けて施設の維持管理や更新を推進する」指標群「汚水処理人口普及率」

指標群「汚水処理人口普及率」は取組「持続的な汚水処理システムの構築に向けて施設の維持管理や更新を推進する」と合致しておらず、また既に汚水処理人口が99%以上を達成している実態から見て、今後の環境改善に資する目標値であるとは考えられません。

指標群を取組概要に合致させるため「汚水処理施設の長寿命化、処理能力向上をXX%以上の施設で実施する」等の文言に変更することを提案いたします。

生活排水対策は、下水道、農業集 落排水、浄化槽等で適切に役割分担 を行い、取り組んでいます。生活排 水対策を進めるに当たり、未普及地 域での整備と同時に、既存の施設の 適切な維持管理や計画的な更新を行 うことも不可欠であり、双方を合わ せた総合的な指標として「汚水処理 人口普及率」を採用しています。 なお、県内全ての下水道終末処理場 において高度処理方式を導入してお り、汚水処理能力を向上させていま す。

43

保全①」「森・川・里・湖とそのつながりを保全する」「水環境のつながりの保全

取組概要「河川を基軸とした広域的な生態系ネットワークの形成、多様な川相の形成・維持、上下流の連続性の確保、多自然川づくりを推進する」指標群「多自然川づくりの河川改修延長」

指標群「多自然川づくりの河川改修延長」の目標値が定められていません。

目標値として「R7年以降に実施する河川改修の100%に多自然川づくりを取り入れる」を提案いたします。多自然川づくりは防災や減災のための改修と相反するものではなく、そのような目的の河川改修において同時的に実施することも十分に可能です。ネイチャーポジティブの視点から、「多自然ではない」河川改修は今後行うべきではありません。

 

滋賀県の河川整備方針において、 河川整備を実施する場合には、目標 とする治水安全度を確保するだけで なく、原則として、地域の風土にあ わせた河川環境を保全・再生する河 道計画(多自然川づくり)とするこ ととしており、今後とも方針に基づ き多自然川づくりを継続して実施し ていきます。

【最終案反映後】 多自然川づくりの実施状況:

現状 原則として実施 (参考:R3 710m)

目標値 原則として実施

43

保全①」「森・川・里・湖とそのつながりを保全する」「水環境のつながりの保全

 

「しが戦略2015」で14河川を「生態回廊」に選定しましたが(スライド59)、これらの保全が取組として挙げられていません。生態回廊はその場だけでなく、周囲の生態系保全にも重要な役割をはたすエリアです。そこで本項の「指標群」に「生態回廊に選定された河川の優先的な保全再生」を追加することを提案いたします。

滋賀県ビオトープネットワーク長 期構想における「生態回廊」に選定 されているかどうかにかかわらず、 滋賀県の河川整備方針において、河 川整備を実施する場合には、目標と する治水安全度を確保するだけでな く、原則として、地域の風土にあわ せた河川環境を保全・再生する河道 計画(多自然川づくり)とすること としており、今後とも方針に基づき 多自然川づくりを継続して実施して いきます。

43

「森・川・里・湖とそのつながりを保全する」「内湖再生」

取組概要「内湖の価値の再発見を促し、地域における内湖再生に向けた取組を推進する」目標値「継続実施」

目標値が現状の「継続維持」のみとなっていますので、「早崎内湖や西の湖のような取組を他の内湖にも広げる」とすることを提案いたします。

現状において、早崎内湖や西の湖 以外でも取組が行われていること や、内湖が抱える個別の課題に対し ては地域の実情に応じた対策を講じ る必要があることから、記載につい ては原文のままとします。

 

46

P46「保全①」「自然の恵みを防災・減災などの社会課題の解決に役立てている」

取組概要「災害に強い森林づくりを推進する」指標群「ライフライン保全整備箇所数」

ライフラインとは通常の意味(電気、水道など人間生活に必要なインフラ)でしょうか。その保全整備がなぜ「災害に強い森林づくり」となり、ひいては生物多様性保全に貢献することになるのか論理不明です。この取組概要を削除することを提案します

道路や電線沿いなどで危険木除去 や間伐等の森林整備を実施し、ライ フラインの保全を行うことが災害に 強い森林づくりにつながることか ら、当該指標を設定しています。