1ヶ月ぶり

1ヶ月ぶりにI上川のナガエツルノゲイトウの巡視に行き、3.9kgを駆除しました。やはり月に一度、年内にあと1、2回は見に行く必要がありそうです。

今回新しく発見した株ですが、先月除去した株より高いところに生えていたものが多かったです。ということは、琵琶湖の水位が高い時に漂着し、乾燥した砂中で生き残っていたナガエツルノゲイトウの根や地下茎から、このところの雨で萌芽したものでしょう。本当にやっかいな草です。

事情は同じだけれど

土日はB博物館の研究審査会で出張でした。

学芸員の方々の研究計画書を読んでいると、少々「これも研究?」と首を傾げたくなる内容のものが目につきました。たとえば若手学芸員のトレーニング、館内資料の整理、ちょっと大きめの動物の標本作成など、いずれも博物館内の通常業務ではないかと思われる内容です。館長の説明では、今年は学芸員全員が科研費に応募したそうなので、外部資金を狙える内容の研究計画はそちらに出し、内部研究費の研究計画は「外部では通りそうにない内容」のものにしたという人が大部分だったと考えると納得がいきます。

ただ、これらの通常業務的な仕事でも「内部研究費を取らないと実施できない」というのがひっかかります。つまりは基礎研究費がほとんどないということです。外部研究費への応募を奨励するのは良いとして、研究計画書を書く労力を考えると、もう少し基礎研究費を増やしてあげた方が良いんじゃないかな?とも思います。

 

 

国際化したいのに

まだ正式な連絡はありませんが、管理職からのリークによると、今年から国費留学生の大学推薦枠が廃止されるらしいです。国費留学したければ大使館推薦か、もしくは大学で立ち上げるプロジェクト内の人員として採用されるかになるようです。後者は旧帝大など規模の大きい大学でしか実施できないと思うので、うちのような弱小大学では事実上大使館推薦者しか受け入れられないことになり、留学生の受け入れ数が減少することになります。

うちの国費留学生の推薦枠は年に1、2名しかありませんが、それでも希望者が少ないため出願すれば採用される確率の高い「穴場大学」でした。それで、私も来年度の国費留学希望者数名からすでに打診を受けています。しかたないので、彼ら全員に「国費留学したいのなら大使館推薦か、プロジェクトを動かせそうな大きい大学へのコンタクトを検討してみてください」と連絡をしました。今、環境科学部の大学院では全面英語対応の大学院入試の導入を進めており、国際化を推進している矢先のことで、非常に残念です。

臨海実習'26

昨日まで恒例の臨海実習でした。白浜はほぼ好天に恵まれたものの、台風のせいでうねりがあり、乗船実習はなかなかのハードモードだったそうです(私は今回乗船なし)。

磯観察。私が院生だった頃とは優占する貝類がかなり変わってしまっている感じです。昔シェルベッドを作っていたムラサキインコガイやヒバリガイモドキは全くいなくなり、オハグロガキやオオヘビガイが目立ちます。

寄生虫観察は、実験所の先生に地魚を扱っている市場に連れて行っていただき、十分なサンプルを手に入れることができました。購入したアカハタやヤマトカマスの他、学生諸君が釣りで手に入れたクサフグやイシガキフグを解剖。

大きなイシガキフグの口腔内にフグノエがいました。イシガキフグやハリセンボンに着くウオノエの一種です。ウオノエはペアで寄生することが多いのですが、これは1個体のみでした。

水族館のナンヨウツバメウオ。多分、去年の実習時に捕まって水族館に寄贈された個体です。いくらか大きくなっていましたが、まだ幼魚サイズでした。

 

博物館を訪ねて

国際学会の楽しみの一つはその都市のミュージアムを訪問することですが、調べてもモントリオールには古い自然史系博物館はあまりないようでした(バイオスフェア博物館はありますが)。ところが現地でマギル大学付属のレッドパス博物館というのがあると聞き、行ってみることにしました。

主として教育目的の小さい博物館ですが、外観は大変重厚で美しいです(平日だと小学校の遠足で賑わっているそうです)。

展示の中心の恐竜骨格レプリカがティラノサウルスではなくゴルゴサウルスなのがカナダらしいです。

教育博物館なので展示にはレプリカも結構使われているのですが、これは本物の剥製で思わず足を止めました。有名な絶滅種のリョコウバトです。キジバトぐらいの小型で、胸の薔薇色が鮮やか。

これも絶滅種のラブラドールガモ(カササギガモ)。雄成鳥は本来、少しコオリガモにも似た白黒鮮やかな羽装ですが、これは未成鳥のうえ剥製の出来が良くないようです。やはり実物はインパクトがあります。

 

1年前の臨海実習

8月30日まで配信中の「ダーウィンが来た」ですが、冒頭に出てくる大学生3人(ボケ担当)は何を隠そう、ウチの学科の学生です。偶然、昨年の臨海実習の日程中にNHKの撮影が入り、その時に「誰かウニクイズに答えてくれる人いませんか?」と突然の出演?依頼がありました。撮影後、ディレクターさんが3人とも良いボケ具合だと褒めてくれ、記念に番組のステッカーをたくさんくれました(笑)。やはり臨海実習で海洋生物について教えなければなりませんね。

 

www.web.nhk

世の中の風

私は国際寄生虫学会には幕張、グラスゴー、メルボルン、大邱と過去に4回参加してきています。だいたい、アジア開催の時は医学系の発表が多くて基礎生物学系が少なく、欧米・オーストラリアの時は基礎生物学系も(比較的)多いという傾向にあります。しかし、今回の大会は、過去の4回の大会に比べて参加者自体が少ないように思いました。欧州や南米の研究者はまあまあ来ていましたが、USAや中国、韓国、東南アジアなどは思ったより少ない感じでした。やはり渡航費の値上がりやビザ取得の壁が効いているように思います(お隣のUSAの研究者もあまり多くないように見受けられたのは何故かよくわかりません)。もちろん、寄生虫研究者が多く共同研究者が何人もいるロシアからはほぼ来ていません。ロシア人は出国にはほとんど支障ないはずなのですが、とても寂しいことです。