昨日から寄生虫学会で長崎に来ています。今回の寄生虫学会では、若手研究者による非医学系の寄生生物の発表がとても多く、「寄生虫生態学・疫学談話会」の世話役としては嬉しい限りでした。今後もこの傾向が続いて寄生虫学会が活気づくよう、頑張ってリクルートを続けていきたいです。
10年ぶりに寄生虫学会で発表のBB君(解像度を落として掲載)。発表内容は「半分業務で半分興味」とのこと。
目黒寄生虫館のTさんのポスター。貝類学会ならいざ知らず、寄生虫学会で寄生性腹足類の発表っておそらく史上初と思います。
神戸大のNさんによる単生類の分類の発表。この分類群も、日本では近年、分類に取り組む人がまったくいませんでした(かなり昔に2,3人いただけ)。あまりに多様すぎるため、私はとても恐ろしくて手が出せなかった分類群です。仕事は山積みですが、将来的にも頑張ってほしいものです。
この他にも談話会で話題提供してくれたOさん、Uさんなど、今後に期待の持てる分類学や生態学に強い若手が続々と出てきてくれたのは本当に頼もしく思います。今、分類学を牽引している年配の先生方が引退したら日本の(動物学としての)寄生虫学は絶滅するんじゃないかと本気で心配していたのですが、この分なら当面は息が続きそうだと思います。あと、条虫とか水生生物寄生ダニあたりに興味を持つ若手が出てこないかな(願望)。吸虫もまだまだネタがあります。