淡水貝研’16

第22回淡水貝研、今年からは例年と会場を変更してG大。それで参加者の顔ぶれも少し変わり、地元で長年カワニナの調査をしているG高校の生徒さんや担当教員の先生、東海地区の淡水生物調査をしておられる方々が来られた。大学の学部生も何人か参加、まだ発表ネタはないようだが、関心を持ち続けて、将来面白い切り口の仕事をしてくれたら嬉しい。
G高校は,県内で見つけた変なカワニナの正体解明についての講演。殼低螺肋の特徴などから明らかに放流された琵琶湖産タテヒダカワニナなのだが、プロポーションがどう見ても変で、タテヒダにしては殼口が大きく、ハベかチリメンのような外見である。タテヒダはごく最近に形態が多様化した種なので変異のポテンシャルは大きいと思うのだが,それにしても最大でも10数年、世代にすれば3、4世代以内で、このようなプロポーションの変化が達成されたわけだ。これなら実験的に選択圧を加えることによって、タテヒダをホソマキ化したりナカセコ化することも可能かもしれない、と思う。
懇親会は、研究会を主宰したI先生のご尽力により、モクズガニ35匹を使用した贅沢な「ずがに汁(※肺吸虫の感染源として有名で,臨床寄生虫学の本には大抵出てくる。勿論,加熱調理した汁自体はなんら問題ないが、調理の過程でモクズガニ中のメタセルカリアがまな板やすり鉢に付着して感染源となる)」、アジメドジョウの煮付けという川の幸。美味なり。