2日目

セミナー2日目。午前中の講義は、人体寄生虫学(と言うより公衆衛生学かな)をやっている隣の研究室のC先生によるパシグ川流域の人体寄生虫感染状況の話、次にJC君による修士論文の紹介。彼の修論課題は実はイサザの食性解析だったりする。
午後はいよいよ魚の解剖。魚は、今朝JC君がラグーナ湖の漁師から調達してきたベンガルウナギ(いきなり解剖難度の高い魚だ)、ヒレナマズライギョの3種類。何しろ50人のお客さんを一度に相手にするのだから大変である。各グループに魚を配ったあと、「まず最初に体表をよく観察して」と説明を始める間もなく、参加者の一人であるおばちゃんがいきなりウナギの腹を開き、内臓を手で引っ張り出して身の方を水道水でじゃぶじゃぶ洗おうとした。おいおい料理教室じゃないんだよ、と慌ててJC君が止めて「内臓の血を洗う時は食塩水を使ってください」と説明。それやこれやの騒動はあったが、クリノストマと思われる大型のメタセルカリアと、私も初めて見る種類の鉤頭虫がそこそこ出てきて、圧平標本を作らせることができた。丹念に探せばもっといろいろな種類が見つかったのではないかと思うが、まずまずの成果だろう。
さて明日はまたフィールドワーク。しかし、50人を連れてどうやるのか、かなり大変なことになりそう。
嬉しいことにホテルのバックヤードからオンドリが姿を消したので(どこへ行ったか知らぬが彼の運命に幸あれ)、今朝は熟睡。