貝と吸虫のcompatibilityを決定する免疫機構に関してある程度まとまった仮説を示した論文が出た(Mitta et al. Developmental and comparative immunology 37: 1-8 (2012)). 寄生虫の体表には脊椎動物の免疫機構のようにいくつもの遺伝子産物の組み合わせでできる多型糖タンパクが存在し,宿主側にはそれに対応する多型のレセブタータンパクがあるらしい。いくつか論文を読むと,血球細胞の動員は異物認知機構とは違うメカニズムで起こるらしいから、この2つが合わさって宿主側の抵抗力が生まれるということか。ということは,寄生虫の側が宿主のバリアを突破する方法は一つではないらしい。