ステップタイガ鳥三昧

ナターシャさんのダンナで鳥類研究者のサーシャさんとS先生とが、土壌生昆虫の研究をしている院生イゴールさんのフィールドである大チャニー湖の一部・ユジンスキープールへ行くというので同行させていただいた。“前にそこでAvocetを1000羽ぐらい見たよ”というサーシャさんの鳥見屋殺しの一言にやられた。同じ水系の別部分、と言っても片道150キロ強(しかも行程の半分ぐらいは未舗装道路)、3時間近い道のりである。
ユジンスキープールに到着する頃には、車を牛と間違えてついてきた100匹ぐらいのアブに取り囲まれていた。イゴール君がピットホールトラップを仕掛ける3時間程の間、車内で昼食をとり、アブの包囲網を突破して外を散歩する。この辺は実験所周辺よりさらにカザフスタン寄りで完全にステップと言ってよく、乾燥していて、心配していたほどヤブ蚊はいない。ハイイロチュウヒが低く舞い、シベリアセンニュウと思われる小鳥が草の中をちょこちょこ動き回る。

大草原のS先生。
帰り道、周辺に無数にある湖沼群のいくつかに車を止めてサーシャさんが鳥ガイドをしてくれた。オオハクチョウ、クロヅル、ソリハシセイタカ、セイタカシギオグロシギ、ダイシャクシギ、アカエリヒレアシシギetc. 

ソリハシセイタカシギの幽霊ですね、この写真では…。
カモ類は多いがエクリプスなので遠目には全然同定出来ない。渇水で水位が低下し、車でアクセス可能な場所から水面までが遠かったのであまり十分な観察ではなかったが、トータルすると豪華な鳥見。