学長の肝煎りで、来年度から、ウチの全学部の1年生を対象に「人間探究学」なる大層な名前の講義が始まる。人間を探究するのなんて私はオツトメの席だけで十分よとも思うのだが、中身は要するに導入教育、「大学で何をどうやって学ぶか」というハウツーらしい。
もちろん、こういう教育の必要性に関しては賛否両論あるだろうが、私はまあ、自分にとっても学生にとっても、無駄にはならんのじゃないかと思うので肯定的だ。既にこういう導入教育をカリキュラムに加えている大学もかなりあるようで、Amazonで検索してみるとテキストもたくさん見つかる。私自身、こういう教育は受けていないので、「良いノートの取り方」なんていうのは今でも自信がない(私が授業の時に、かなり詳しめのプリントを最初に配ってしまうのはそういう理由もある。自分ができないことを学生に要求する気にはとてもなれないのだ)。この際、新入生と一緒に、ノートの取り方を体系的に学ぶのも悪くない。これを一生一学徒と呼ぶか、自転車操業と呼ぶかは好き好きで良い。
今日、学科の有志で、その授業でどういうことをするかという話し合いがあった。その一幕(だれの発言かは伏せ)。
教員A「最近は大学に『なんとなく』入ってくる新入生もいるから、そういう学生にやる気を起こさせることも必要ですよね」
教員B「でも、ウチの学科に関して言えば、ちゃんと問題意識を持っているのが多いと思いますよ。環境サークルなんかを見ていても。」
教員C「でもねえ、サークルで活躍していても、ちゃんと授業に出てくるかとか、レポートを出すかとなると、それはまた別の問題で…」
その瞬間、参加者のうち、過半数の教員がヒクヒクしていたように…見えた。