今日の会議でウチの学科の来年度からの新カリキュラム導入が承認され,教務委員としてはようやく大きな山場を一つ越えた。あとは,実務レベルで個別問題が出てくるとは思うが,とりあえずほっとしている。
今回の大きな変更点は必修科目の大幅な増加である。今までは,ウチの学科は,専門科目では演習と実習だけが必修で,講義はすべて選択であった。おそらく,カリキュラム裁定時に,学生の選択の自由を尊重すべしという意見が強かったのであろう。新カリキュラムでは,それぞれの関心のあるコースに従い,基礎から応用まで一通りの科目が必修となる。こういう流れはどこの大学にもあるだろうが,もちろん賛否両論ある。私も,個人的にはあまりかっちりした教育プログラムは好まない。自分のやりたいことのためにどういう分野の勉強が必要か見極めるのも社会人の能力として重要だと思うし,選択科目を選ぶ際に,あまり知らない教員の授業をあれこれ覗くのもそれなりに楽しいものだと思うからである。ただ,基礎的な科目はやはり理解していないと上の学年へ上がってから苦労するので,特に受験科目が減少傾向にある今日日は,(ある意味,受験に代わるものとして)必修科目が増えるのは仕方ないかと思う。ただし,無論大学教育は受験勉強とは違うので,最低限の勉強で単位だけとれればOKという風潮にならないよう,今後十分気をつけて行かなくてはならない。
実際のところ,そういう学生はもう既にいるが,そういうのには必要に応じて雷を落とすことにする。