T北大に客員教授として来日中のYurlovaさんに会うため、東京・目黒寄生虫館へ出向く。
昼過ぎに、目黒駅でYurlovaさんと、同行のK谷さんとその3歳の娘さんと合流し、寄生虫館へ向かう。道々話を聞いた所では、Yurlovaさんは西シベリアのチェニー湖で貝の寄生虫の研究をしておられるのだが、貝の個体群動態におよぼす寄生の(特に寄生去勢の)影響を主に調査しているそうだ(あとで、近々出版される論文の校正稿を見せていただいた所によると、その調査は17年も継続されているそうだ)。
寄生虫館につき、早速館員のA木さんI城さん、理事長のK谷夫人にご挨拶する。Yurlovaさんはここで入手したい文献がいくつかあって、そのコピーを取ったりしている間に、K谷さんと娘さんは一足先に展示を見に行った。寄生虫の展示は3歳のお嬢ちゃんには刺激が強すぎるかなあと思ったが、以外と平気だった模様。ただ、回虫のつまったビンと並べて写真を撮ろうとしたらいやがった、とか。
あとから、Yurlovaさんと私も展示を見に行った。Yurlovaさんは後睾吸虫目の系統にも興味があるようで、特に肝吸虫の分布に関心を示していた。「日本には肝吸虫は広く分布していると聞いたが、魚や貝から肝吸虫を取ったことがあるか?」と盛んに訪ねられたが、残念ながら私はまだ実物にお目にかかったことがない。分布は広くても、多分、感染率はとても低いのだろうと答えると、ちょっと残念そうだった。サンプルが欲しかったのだろう。
最後にここの名物、オリジナル寄生虫グッズの並ぶショップに寄る。ここの寄生虫Tシャツは有名だが、新作が一つ出ていて、偶然にもこのblogのURLのミニアイコンに使っている“蟲”の字をデザインしたものだったので、思わず買ってしまった。そしたら、Yurlovaさんも同じのを買っていた。夏のグラスゴーの国際寄生虫学会で、“蟲”Tシャツペアルックが実現するかも。
明日は東京海洋大での貝類学会にYurlovaさんをお連れする予定。