系の有無がそんなに重要?

1回生の生物学の授業準備中。今の高校教科書では、複数の出版社でなぜか「解糖glycolysis」と「解糖系glycolytic pathway」が別々のものとして扱われているが、どういう訳なのか理解できない。おそらく欧米圏では呼吸の第一段階はglycolysisと呼ばれるのが普通で(たとえばここ)、わざわざglycolytic pathwayと書くのはその中の各反応を1つ1つ記述したいような場合に限られると思う。岩波生物学辞典(第5版)にも「解糖」として呼吸の第一段階反応の説明があり、「解糖系」という用語はそもそも掲載されていない。ところが、現在の高校教科書では、「解糖」は筋肉中で行われる無気呼吸(乳酸発酵と同じ反応)と限定的に書かれているので,一般的な呼吸の第一段階を「解糖」と書くと×になるのだ。生化学の専門家で、このような「解糖」「解糖系」あるいは「glycolysis」「glycolytic pathway」の使い分けをする人はいるのだろうか?もしそのような用例があればご教示いただければ幸いである。