危険人物認定

今日は有休の消化日。午前中に歯医者に行こうと自転車で走っていたところ、道路に比較的状態の良いカラスのロードキルを発見した。鳥のロードキルは珍しいし、カラスは悪食でいろいろな寄生虫を持っている可能性があり、ぜひとも検査したい。歯医者に行く途中のこととて袋など何も持っていなかったが、幸い大学から遠くない所だったので、拾ってそのまま研究室へ持っていくことに決めた。それで、右手で自転車を押し、左手にカラスの死体をぶら下げて大学方面へ歩いていったのだが、たちまち上空のカラスが1羽また1羽と騒ぎ出した。住宅地を通り抜けるうちに私の頭上のカラスはどんどん増え、家から出てきたおじいさんも庭の家庭菜園にいるおばさんも、怪訝な顔をして上を見上げては、さらに怪訝な顔をして私を見つめてくる(当たり前。カラスの死体はけっこうデカい)。住宅地を通り抜ける頃にはカラス軍団は50羽近くになっていたのではなかろうか。自転車用ヘルメットを被ったままだったが、それでもいつ頭上からモビング攻撃が降ってくるかとヒヤヒヤした。とにかくカラスに死体が見えるから騒がれるので、住宅地を通過した後一旦死体を田んぼの隅に置き、容れ物を取りに大学まで自転車で走った。大学からビニール袋と段ボール箱を持ち出して田んぼへ引き返し、死体を箱に収めて回収(今度は騒がれなかった)。鳥は大学で冷蔵し、鳥インフルなどの疑いもあるため、処理はまず獣医師の資格を持つ研究生Eさんに任せることにした。今日の一件で私は完全にこのへんのカラスから危険人物認定されたと思うので、いつまでカラスに騒がれるか、しばらく観察してみようと思う。