一昨日の夕方、某水族館から「○○が急死した」という知らせが入った。こんな貴重な機会を逃すわけには行かないので、昨日急いで滋賀へとんぼ返りして解剖の準備を整え、今日は朝から水族館へ出向いた。

全身の写真を出すと世間から苦情が出そうなので、一部だけを拡大。
こんな体形の動物は魚にもいるが、魚の場合は体側筋が発達するので内臓塊の占める体積はとても少ない。しかし、○○は違い、意外なほど筋肉量が少なくて内臓が多く、肺や肝臓などの内臓にも体形の特徴がばっちり出ているのであった。解剖の最中に「長すぎる(by J. ルナール)」と呟きながら、魚ってマッチョな生物なんだなあと思う。

ムシの方は,狙っていた吸虫が採れたので大満足。その他、肺からも面白そうなムシが出た。写真は肺の内部に寄生するえらく派手なハイダニの仲間(※ツツガムシの類らしい)。
夕方6時までかかって1個体をさばき、二生吸虫全体の進化史確定に貢献してくれるかもしれない重要なサンプルを抱えて帰宅の途につくことができた。某水族館様,ありがとうございました。