2日目

午前中のセッションで,フィリピンにも湖年齢200万年を超える古代湖(Lake Lanao)があるという話を聞く。無脊椎動物の固有種がなにかいそうでとても興味が湧いたが、場所が場所なだけに(ミンダナオ島西部)アクセスが困難を極めそう。あとでJCに聞いたら本当に危険な所らしい。Zakさんの知り合いが爬虫類の調査で同地域に入ったことがあるそうなのだが、雨で調査ができず、テントに閉じこもって寒さに耐えながら眠っていたら銃口でつついて起こされたという。そんな時は、何はなくとも相手にお金を掴ませるべきなんだそうだ(曰く”tax”)。
午後は底生生物のセッションを中心に話を聞いたが、底生生物や藻類の生物指標化に関する研究発表がとても多い。フィリピンを始めとする東南アジアではBioindicatorの需要がまだまだ高いと見える。人口増加が激しく水質汚濁の問題が解決されておらず、化学的な水質調査は実施されても単発で,なかなか継続的なモニタリングができていないからなのだろう。4,50年前の日本と状況がよく似ている訳で、こんな場合には水質指標生物にも意味はあるのだなと思う。指標としては周辺の土地開発の程度などがよく使われ,それをよく反映する指標体系が検討されている。
雨季乾季のない熱帯地域では、たまたま降水がない期間が続いて流量が減少すると、その影響が如実に底生生物密度に反映される由。タイの金鉱排水が流れ込んでいる川で底生生物相やユスリカの口器に異常が出ているという話は面白かったが、排水の何がそういう影響を与えたのか、話を聞いた限りでははっきりしなかった。酸とヒ素による汚染があると言っていたが、鉱山排水なら、もっとほかの重金属も混ざっていそうである。なお、重金属汚染に対して敏感なのはカゲロウやトビケラ類で,普通きれいな水の指標とされるホタル類やヘビトンボは汚染水域でも結構出るというのは面白い。