コイの行方

ルーチンのデータ取りのため朝7時からサンプリング。その時は曇り空だったのだが、ラボに帰ってくる頃に小雨がぱらつきはじめ、7時45分には強風を伴う大雨になってしまった。この雨は10時過ぎまで降り続き、当然気温も上がらず、昼間の気温は17℃ぐらい。夕方に日差しが出て22℃まで上昇したが、ヨシ帯の中にいる貝に日射は届かず、セルカリアの出は悪かった。もし直射日光が貝に届くのが温度上昇の必須条件なら、セルカリアが大量発生するのは非常に局所的で、文字通り「ホットスポット」ということになる。

今日の昼過ぎ、50キロほど離れたズドビンスクの町から小学生が3名ほど、先生に連れられてフィールドステーションの見学に来た。夏休みの宿題だろうか。寄生虫の話を聞く生徒たちと先生。

カルガット川にサンプリングに出かけたK谷さんとS君の曰く、運転手のユーリさんが四つ手網で魚取りをしていたという。私も出かけて網と獲物を見せてもらった。餌も使わないただの待ち取りで、大きなコイが4尾もとれていた。あのコイをどうするんだろうね、もしかして今日のディナーかな、そうだとしたらちょっと料理当番さんに頼み込んで自分たちで料理した方がよいかも…という話になった。ロシアのコイ料理と言えば塩ゆでやバーベキューなど、臭み消しということをまったくしない素朴な料理なのだ。
そうしたところ、後からナターシャさんが来て、コイを食べたいなら明日にでも提供するという。そこで、それなら自分に料理させてほしいとお願いした。K谷さんもやる気満々になっている。明日はちょっと日本人の意地でまともなコイ料理を提供できるかな。