淀川産コイのゴルゴデラ科吸虫論文が日本寄生虫学会英文誌に受理された。琵琶湖・淀川水系の魚類寄生虫は山口左仲が集中的に調べているので、今回はじめて見つかったコイの寄生虫は,当初は外来種ではないかと疑っていたが,ところがミトコンドリアDNAに種内多型が出てきたので、在来種の可能性が高いとわかった。これだけ研究の歴史のある淀川でさえ,今でも新記録の寄生虫が出てくることは驚き。
今まで取れているのはすべて未成熟虫であるため,この論文では属止まりの同定である。ただ,本属(Phyllodistomum)の中でイシガイ類を中間宿主とする種としては,はじめて系統的位置が明らかになり,本属の系統と中間宿主の深い関連性を示した最近の研究(Cutmore et al. 2013)の穴を埋めることが出来た。ちょっぴり残念なことに,Cutmoreさんたちが期待したほど面白い系統的位置には落ちなかったのだけれど,二生類の中でも屈指の分類的混乱ぶりを示しているこの仲間の整理にはこれでだいぶ貢献できそう。
…さて,すっかり忘れていた塩基配列登録をしなければ。