ブルーギル騒動

臨海実習から帰った金曜の晩、卒論生のY君が「先生,湖沼実験施設の水槽にブルーギル入れましたか?」と言う。施設の屋外にある大型FRP水槽でY君の研究材料と私のヌマチチブをストックしているのだが,そこに数匹のブルーギルが死んで浮いていたということだ。もちろん私は入れていないし,臨海実習に出る前には異常はなかった。おそらくだれかがいたずらで釣りの獲物を放り込んだものと思われる。Y君は、暗い中苦労して腐ったブルーギルを捨てた.
そんな状態の中,今日,ヌマチチブがどのくらい生き残っているか様子を見に行ってみたところ,大きな魚がうようよと泳いでいる。ブルーギルだ。あれ、Y君は魚を捨てたはずなのにと思いながら水槽の水を抜いて魚を引き揚げてみると、ギルがざっと15匹、10cmほどのバスが一匹。Y君の魚も一匹だけ見つかったが,ヌマチチブは一尾も残っていなかった(塩ビ管で隠れ場所は一応作ってあったのだが)。バスは処分し,ギルはとりあえず別の水槽へ移す。研究室へ帰ってきてY君に、ギルは数匹どころじゃない、15匹もいたと報告すると、「あれえ?また入っていたんですか?」と頓狂な声を上げた。金曜の夜には,暗くて十分には確認できなかったものの、大きな魚は水中には残っていないように見えるまで魚を引き揚げたと言う。つまり、その後また誰かが大量のギルを放り込んだということだ。屋外の置き水槽なので部外者が簡単に近づける状況ではあるが、大学の敷地内にある研究用の水槽がこんなにいたずらをされる状態では困る。とりあえず警告の貼紙でも貼っとくか。