バスとハゼ

でもって今日は公開セミナー。S先生は五大湖外来種侵入史についての話。外来種のzebra musselが蔓延したおかげで植物プランクトンが激減して水の透明度が上がり、その稚貝をこれまた外来種である欧州原産の淡水ハゼround gobyが食べ、ごっそり増えたハゼが在来種のバス類の卵を食害するので問題になり、その一方で、非常に生物量の多いハゼの味を覚えた?バスの成長率は以前よりも良くなっているのだそうな。バス以外はオール外来種食物連鎖カスケード(無論、五大湖には在来種もたくさんいるので、これは一部だけの話)。アメリカではゴリもシジミも食用にしないので、有害生物扱いであり、研究者は駆除法の確立に頭を悩ませているのは以前から聞いている。しかし、それよりアメリカでゴリ漁師・シジミ漁師兼佃煮屋をやってみたい人に開業支援金でも出した方がよくはないか。きっといろいろな方面から喜ばれるはずだ。
zebra musselとquagga musselは見た目は似ているが生態的に異なり、前者は付着基盤が必要だが後者は砂泥底上でもコロニーを作れるのだという。こんなタイプの貝が琵琶湖に入ってきたらカワヒバリガイどころの騒ぎではなくなりそうだ。