地球の反対側から

大学院生Tさんの修士論文(アルゼンチン留学で集めてきたデータ)が受理されました。魚類吸虫の分類学的再検討で,新種1種の記載を含みます。私にとってはお馴染のゲナ(Genarchopsis)と同じデロゲネス科吸虫です。

Karin Tsuchida, Verónica Flores, Gustavo Viozzi, Carlos Rauque, Misako Urabe (in press). Hemiuroidean trematodes from freshwater Patagonian fishes: description of a new species, distribution and molecular phylogeny.

Tさんの留学によって初めて南米の研究者との共著論文が出せました。吸虫のように小さく、宿主特異性の高い生き物で、アジアから南米まで同一科が分布するというのは本当に理解しがたいのですが、遺伝的に見ても確かに近縁種だとわかりました。彼らはどうやって分布を広げたのでしょうか。