船,仕事する

今日は淡水貝類研究会の合同調査で、「はっさか」を使って北湖のアクセスの難しい湖岸で貝類の調査をしました。メンバーは50歳以上が5人、高校生〜大学4年までが5人(+補助者1人)。新旧世代の貝屋の顔合わせです。

いざ出航。学生さんたちは1人を除き別大学・高校からの参加なので、勿論「はっさか」初乗船です。皆楽しそう。

北湖には、まだ陸からアクセス困難な湖岸があります。なかなか見ることができないアングルの琵琶湖風景。

シュノーケリングによる潜水採集。人の近づかないこの辺は湖水の色が本当に美しいです。昼食の時間も惜しんで潜水を繰り返す若者たちは疲れるそぶりもありません。素潜りで6mまで潜ってカゴメカワニナを取ってくる猛者も。

水草帯はゴムボート上からの採集。

若者たちが湖岸で頑張っている間、船上のメンバーはドレッジと採泥器を使って少し深いところの底質採集をしました。ドレッジは曳き加減がなかなか難しいものです。

最後の地点での調査を終え船のアンカーを引き上げた時、放置されたエビタツベの残骸がひっかかって上がってきました。ゴミを拾ってしまった…とアンカーからタツベを外そうとすると、中に何かがジャラジャラ入っています。なんと大量の貝でした。数珠繋ぎに上がってきた捨てタツベは合計35個,中の貝は何百個あるのか,見当もつきません。ゴミ転じて宝の山を発掘した気分になり、全部船に積み上げて帰港。なんだか、皆の一日の頑張り以上の仕事を船自身がやってくれたような塩梅です。

港でタツベの泥を洗い、貝をとり出しました。何が出るか楽しみな瞬間。この後、実験室で種類毎に選別したのち、主要な標本一そろいは琵琶湖博物館へ寄贈されました。