貝だって暑い

午前中に共同研究者から「カワニナ,取れましたか?」のメール。がーん、そうだった、火曜日のサンプリングで取れるカワニナの一部を実験材料として送ることにしていたのに、すっかり脳内から吹っ飛んでいた。目方で測るほど取れていたのに、参加者がそれぞれ研究用に持ち帰った余りは処分してしまい、生きた貝は残っていない。それで、午後よりは暑さがマシだろうと直ちに胴長と箱めがねを抱えて琵琶湖へ貝拾いに行った。
いつもの採集場所であるI上川河口で30分ほど探してみたが,水位は低いのにカワニナシジミも1つも見当たらない。ひょっとして異常な水温の高さが原因か?と思い、地下水由来の冷排水の流れ込む港の近くへ行って見たら、ここにはちゃんと貝がいてすぐに必要数を確保できた。あたりを見ればオイカワやヌマチチブも高密度でおり、カルガモも2家族羽を休めている。貝から鳥に至るまで、やはり涼を求めて集まっているように思えた。おそらく河口の貝は高温の表層水を避けて、深いところへ移動しているのだろう。水中の生き物にとってもこの暑さはかなり辛そうである。