ハッピーデイ

滞在最終日、サーシャさんによる恒例のボートトリップ。院生S君の他、S野先生、キッチンスタッフのオーリャさんとアルバイトのヤーシャが行きたいと言い出し、ボート定員5人のところを6人で出発。船は重そうだったがカルガット川の水位は高く、座礁の心配は少なそう。ま、もし転覆してもチャニーは浅いですから(平均水深2m)、すぐ足がつくでしょう。
今年は鳥が少なく、特に猛禽が少ないのであまり期待していなかったのだが、カモメのコロニーの近くでいきなり白い大きな鳥の群れが飛び立った。30羽ほどのハイイロペリカンの群れで、一度に見た数としては過去最大。それが何度のボートの上を旋回して飛び回り、一同大歓声となった。これだけでボートで湖に出た甲斐があったというものである。

午後はラボの片づけなどをする。たまたまバーニャ棟の近くを通りかかったとき、そこにいたサーシャさんの近くから何かが飛び立ち、宿泊棟の壁にぶつかって地面に落下するのが見えた。反射的にダッシュするサーシャさん(もちろん私も連れダッシュ)。手捕りにされたのはジシギであった。この辺りではレアだというのでサーシャさんがさっそく計測と足輪の装着をした。ジシギ類は同定が難しいので、尾羽の枚数や風切り羽の斑紋などを慎重に調べてチュウジシギと同定された。

夕方、K谷さんがカルガット川で釣りをしていたのでS君と一緒に見にいく。ちょうど私が行った時に、K谷さんが30cm近いパイクパーチを見事にゲットした。パイクパーチはここでは外来魚だが、とても美味しい高級魚であり、また遊泳性の魚食魚なので引きもいい。10年シベリアに来て初めてだというK谷さんはとても嬉しげ。早速、味噌バター焼きにして今晩のおかずになった。
夜は最後のバーニャ、そして久しぶりに降るような星空。皆でしばしアンドロメダ星雲やペルセウス座流星群の鑑賞をする。