郵便局への道

先週の金曜に、宇治から帰ってきて閉局間際の郵便局に駆け込み、生態学会の参加費を振り込もうとしたら「振り込みは4時までです」という無情の宣告。タッチの差で二千円損した。
というわけで今日再度郵便局へ。この大学は一番近い郵便局でも1キロ以上離れているので自転車である。郵便局は湖岸沿いの隣の集落にあるのだが、湖岸道路よりは旧道を走ったほうが近いのでそちらを行く。
旧道は狭く、昔の道を偲ばせるように緩やかに曲がっている。自動車はほとんど通らない。通りに面した家も、高い木塀に囲まれた古くて立派な民家が多くて風情がある。昔は、これらの家々の背後には、松の防風林を挟んですぐに琵琶湖が打ち寄せていたのだろう。今は湖岸道路が間を遮っているが。
大学に一番近い江面川の橋には昭和10年竣工の文字があり、そのたもとには「八坂港跡」の角柱が建っている。なるほど、昔は風の強い湖岸を避けて、川口まで船を引き入れていたのか。現在の江面川は、生活排水とゴミと、なぜか大量に浮いているホテイアオイのせいでお世辞にもきれいとは言えない川だが、川に面して前に小舟を舫ってある家もあり、川と一緒に生活していた時代をいくらか彷彿とさせるものがある。ゴミを掃除して川岸に少々手を加えれば、気持ちの良い散歩道になりそうなのに。
郵便局の近くには、地元の小学六年生が書いた犯罪防止の看板が立っていて、曰く「犯罪はダメ そんなのしたって 意味ないじゃん」(少々記憶が怪しいですが)
ああ、こういうの好きなんですよ、心が洗われます。