今日は徳島県のA高専からHさんとOさんが来られた。徳島県内の干潟でホソウミニナの寄生虫調査を始められたということである。それにしてもホソウミニナの寄生虫を研究する人はこれで日本に5人になった。この分野としては驚異的な数字だ。セルカリアの観察方法や,感染率に影響を与える可能性のある諸要因について,知っている限りのことをお話した。ジャムカップ個別飼育法もお見せした。干潟の生物多様性に関して,寄生虫がよい指標となってくれればよいのだが。海の宿主は琵琶湖のカワニナのようにローカルな対抗進化を起こしにくいだろうから,指標化は琵琶湖よりも有望かもしれない(ちなみにカワニナ類は,琵琶湖よりも周辺河川の方が感染率も多様性も高い)。
注文していた「水道用語辞典」が届き,福岡の院生が書いた修論が1本ようやく完成した。しかし,投稿しようとしている雑誌はやたら体裁がうるさく,それを整えるだけで一仕事である。明後日の福岡出張前には投稿したい。