寄生虫の動画を見ましょう

今日の午前中は教材の魚を探して、市内でも品揃えの良い魚屋を2軒回りましたが、残念ながら目的の魚を見つけられませんでした(冷凍で出回っているものなので、季節外れはないと思うのですが…)。残念ですが,生の寄生虫を取り出すプロセスを記録することができませんでしたので、今まで「動物行動データベース」にアップロードした寄生虫の動画にリンクをしておきます。

カワニナから泳出するEchinochasmus属のセルカリア

http://www.momo-p.com/index.php?movieid=momo050831es01b&embed=on

Echinochasmus属セルカリアの走光性

http://www.momo-p.com/index.php?movieid=momo050831es02b&embed=on

 

川や水路でカワニナを見つけたら少し多めに(50〜100個ぐらい)拾ってきて,水槽に入れて明るく暖かいところに数時間置いてみてください。運が良ければこの面白いセルカリアに出会うことができます。このセルカリアの行動に関しては隣県のG高校生物部の皆さんが研究を続けており、いろいろな面白い発見をしてくれています。

ナマズ腹口吸虫のセルカリア

http://www.momo-p.com/index.php?movieid=momo081125pp01b&embed=on

これは宇治川矢作川など、限られた場所でしか見ることができませんが、外来の貝につく外来の寄生虫です。胴体をぶんぶん振っていますが、野外では頭の先を川底につけてお尻側を高くはね上げ、伸縮自在の尾を水中に延ばし、尾の先に体をぶら下げてクモの子のように浮遊するようです。

円葉条虫の一種(幼生)

http://www.momo-p.com/index.php?movieid=momo081007un02b&embed=on

カワウ等の鳥につく寄生虫の幼虫です。頭にある冠のようなものは「額嘴」といい、宿主に付着するための器官です。そう言えば、一昨年の国際寄生虫学会で、「条虫の額嘴がフグのミステリーサークルにそっくり」という研究発表をした面白い方がいました。このような構造ができるのに物理的な必然性があるのかどうかわかりませんが、どうでしょうか。

www.ncbi.nlm.nih.gov