職人芸

また古い文献(1960年代)を取り寄せた。例の巨大吸虫の記載ミスを指摘した論文である。まだ読み始めだが、当時としてはとても丁寧な仕事で、観察の難しい生殖器の図がバッチリ書かれているのが大変よろしい。大きなムシは透過光を通しにくいので顕微鏡で形態の詳細な観察が難しく、切片を切っていない場合にはかなり適当な図でごまかすケースが少なくない。でもこの著者はしっかり観察・作画していて、今まで見た限り、この亜科で唯一ちゃんとした形態記載である。良い仕事してますねえ。