嘘と絶望の生命科学

同僚のH先生絶賛お勧めの本。帯は「カネと名誉と成果:ブラック企業化する研究室ーSTAP細胞事件の背景をえぐるレポート」だが、所謂研究不正の問題にとどまらず、このような体質が日本の大学や研究所に蔓延するに至った国の政策までをわかりやすく解説していて、大変読みごたえがある。ポスドク・若手研究者は自分の将来を考え、悪徳研究室に使い潰されないためにこういう知識をぜひ持ってほしいし、「自由な研究」から「国策による研究」へと方向転換を強いられている大学研究者の皆さんにも、自分の立ち位置を見定めるのに役に立つだろう。

嘘と絶望の生命科学 (文春新書 986)

嘘と絶望の生命科学 (文春新書 986)