インヴェントリー

今春、修士に上がるUdon君と卒論を始めるK君の研究相談。二人とも分類学をやりたいという。分類学は職人仕事なのでかなり個人の適性があり、あの細かい顕微鏡観察とスケッチをきちんとできるかどうかが最大のチェックポイントとなる。K君はまだ寄生虫初心者なので、まずはやってみようということになり、3月いっぱいはUdon君と一緒に寄生虫採取と標本作りをやってもらうことにした。ちなみにターゲット宿主は両生爬虫類。滋賀県内でのまとまった調査は山口左仲以来だから、60年ぶりぐらいだ。両生爬虫類の寄生虫の第一人者である九州のH先生は来月で定年を迎えられるのだが、ここでもう少しご指導をいただいて、今のうちに主要な種類の参照標本を一通り作っておけば、後々の役に立つだろう。彼らが卒業する時にはB博に寄生虫の目録と参照標本のセットを寄贈できるように、がんばろうか。