イケチョウ調査開始

8月24日の朝日新聞

よみがえれ淡水真珠/草津
草津市は23日、かつて養殖が盛んだった琵琶湖産の淡水真珠を復活させようと、同市志那町の内湖・柳平湖で真珠の母貝となるイケチョウガイの養殖実験を始めた。3年かけて貝本体や真珠の生育状況を調査する。
 実験に使うのは、西の湖(近江八幡市)で養殖された3〜10センチの稚貝や母貝計400個。この日は、地元住民らでつくる志那町真珠専門小委員会のメンバーや市職員ら約10人が小舟に乗って、柳平湖の南西部約1千平方メートルの範囲に設けた養殖棚に貝を入れた網をつるした。
 市によると、琵琶湖周辺での淡水真珠養殖は明治時代に柳平湖の隣の平湖で始まったとされる。1970年代に真珠養殖は最盛期を迎えたが、安価な中国産の市場への流入に加え、水質悪化で貝が育たなくなったことで衰退。市内で操業する業者は1軒だけという。

で,その調査の中心となるのが隣のB研究室なのだが,私も協力を頼まれ,今日第一回目の調査に行ってきた。

のどかな柳平湖。左の杭がイケチョウガイを吊るす棚。

船外機がまだ入手できていないので,地元の会長さんが櫓を漕いで船を牽引してくれた。あとでBさんも櫓に挑戦したのだが(一応経験はあるということで),見た目とは反対に非常に操作が難しく,素人が漕げるものではなかったらしい。仕方なく,私達だけの時は棹で操船したが,5mほどもある重い棹を操って船をまっすぐ進めるのも結構難しく,私がやってみると船首がぐるぐる回ってしまうばかり。岸から棚まで100mほどの距離を,風に流されながらやっとの思いでたどり着く。

イケチョウガイに電動ペンで番号を彫り,計測する卒論生のNさん。半数の貝は8月下旬に外套膜挿入手術をしていてストレスに弱いため,今日は未手術の貝だけを計測。

この養殖イケチョウガイは残念ながら琵琶湖固有種ではなく,中国産ヒレイケチョウガイとの交雑個体。この大きさで3歳ということ。ヒレイケの特徴である翼状突起がよく発達して,ほとんど三角形に見える。
今回の調査では,現場でイケチョウの摂食速度や成長速度などの基本データを取る予定にしている。昔の真珠養殖全盛期には,貝の成長速度を上げるため,養殖池に鶏糞を撒いて富栄養化を推進していたということだが,勿論,そのようなことはすべきではないので,今回の調査では,無施肥(?)状態で飼養可能な貝の密度推定が一つの目標になっている。