シベリアンハイウェイ500km

12:30にホテル発、車2台に分乗してチャニー湖のフィールドステーションへ。市街地を出てすぐオビ川の発電用ダムを渡る。ダムの水面は琵琶湖に匹敵するぐらい広く見えたが最大水深は12mとのこと。土地が真っ平らなので、面積の割に貯水量は少ないようだ。道路周辺のタイガは拓かれてほとんど牧草地や春小麦、ヒマワリの畑になっているのでこちらのシベリアンハイウェイは見通しがよく、イルクーツク郊外ほどの怖さはない。樹林と草原が混交するこのあたりはステップタイガと言うらしい。樹木は例によってカンバ類とポプラ、柳の二次林が大部分で、たまにエゾマツか何かの針葉樹が混じる。草地の所々にヨシ帯があって湿地になっているが、干上がっているところも多い。鳥は淡色型のハシボソガラス(=hooded crow)、ミヤマガラス等々。ぶっとばす車中からなので小鳥は同定出来なかった。
途中のドライブインで午後4時の昼食をはさみ、夜8時半にチャニー湖フィールドステーション到着。まだ日は沈まず、夕方5時ぐらいの明るさ。フィールドステーションは宿泊棟と実験室を兼ねたコテージが10棟ほど建ち並ぶエリアで、大学院生などはここで自炊しながら実験ができるようになっている。

お出迎えしてくれたネコのセーニャちゃん。

荷物を置いて、早速S先生にフィールドへ案内していただく。ここはチャニー湖の本湖ではなく、流入河川の1つカルガット川(流程は200kmもあるが、流量は江面川よりもショボい川だ)河口域の湿地帯だそうだが、今年の少雨のため水位がかなり下がり、ヨシ帯の根元はほとんど干上がって大きなヨーロッパモノアラガイLymnaea stagnalisやヒラマキガイ類がごろごろ死んでいた。明日からどこで貝を見ればよいか、ナターシャさんに聞いてみなければならない。

夜ははじめてバーニャに入り、11時過ぎに遅い夕食。携帯はつながるが3Gはダメなので当分ネットからは隔離されることに。