N君と再度U川漁協へ。まず理事さんに魚病の発生状況を聞いたところ,最初のときのような重度の感染魚はいないという返事だったが,一つ気になることを仰った。寄生虫の侵入以来,冬になるとオイカワが川の特定の場所に「真っ黒になるほど浮いている」というのである。そこで,その現場に足を運んでみた。
川岸のごく狭い範囲に,10人あまりの釣り人がかたまって釣りをしていた。そのあたりを見ると,川の中の岸寄りの水が黒っぽく変色している。「あれ全部ハエや」と漁協さん。
近くへ寄ってみると,こういう状態だ。

イカワというより,イワシゴンズイかという密度だ。よく見るとヒレから出血している個体が混じっていて,やはり寄生虫にやられているらしい。釣り人に尋ねてみると,赤目の魚も時々釣れると言う。
どういうわけか,オイカワは川の中の特定の場所にだけ群れていて,それ以外の場所には一匹もいないらしい。オイカワがこんな密な群れを作るという話は,まだ聞いたことがない。やはり寄生虫のせいだろうか。