だれか釣り竿貸してくれ

覚えのない海外のアドレスからメールが来ていたので、スパムだと思ったものの一応開いてみたら、中国のある大学院生から、カワニナのセルカリアを教えてほしいという依頼だった。あぶないあぶない、読まずに消すところでした。
メールには写真が添付してあって、1種類はすぐわかったが、あと6種類は写真が悪かったり、レジアだったりしてちょっと同定は無理だった。また貝そのものについても「こちらのカワニナからは胎貝が出ないので卵生らしいが、どう思うか?」という問い合わせを受けた。ロシアに卵生のカワニナ(?)がいるという報文は読んだことがあるが、中国ではまだない。おおミステリアスなり大陸の奥深さ(さじ投げ)。
さて、明後日にまたU川へ行くのだが、せっかくなので、昔から気になっていた寄生虫トラップを試してみようと思い立った。要するに、板にセルカリアを誘引する物質を塗り付けて水中に設置し、ムシを集めるのである。セルカリアは体が柔らかく、プランクトンネットでは網の目に絡まってほとんど採集することが出来ないので、水中のセルカリアのおおよその相対濃度を知るのにトラップ法は使えそうだ。しかし、このトラップの論文が出たのは1994年なのだが、その後この方法を応用した研究がないところを見ると、あまり良い方法ではないのかな。
ともあれ、あすは仕掛けを試作する予定。トラップを川の水に十分浸すため、釣り竿の先につるしてみようと思いつく。寄生虫釣り。