バイカル南岸の旅

エクスカーションの2日目で、バイカル湖岸を走る観光鉄道「Baikal train」に乗ってきました。アンガラ川から南側のバイカル湖岸をのんびり走りながら、景色の良い場所で時々停車してくれます。

イルクーツク駅に停車中のBaikal Train。シベリア鉄道の駅はなぜかホームがとても低く、乗り降りがかなり大変です。

駅に停車するのかと思っていたら、大半の場所は駅ではありませんでした。ハシゴで列車を降り、線路を歩いて観光ポイントへ移動です。おばあちゃんはかなり大変そう。

今日は昨日より更に天気がよく、美しいバイカル・ブルーを眺めることができました。例年なら黄葉の季節なのですが、今年はかなり遅いということで、まだ木々は薄く色が付き始めたばかり。

場所によっては1時間ほど停車するので、じっくり水中観察もできました(ロシア人は泳いでいました)。沿岸性のカジカがいます。

ヨコエビの一種。バイカル湖には60種を超える固有ヨコエビがおり、特に深底に生息する種は奇抜な突起があり、大きくて色も鮮やかです。沿岸にはそんな派手な種はいませんが、サイズはなかなかのものです。冷水性のため沿岸種でも動きはわりと鈍いです。

勿論鳥もチェックです。上空を南へ渡っていくチュウヒ(もしくはハイイロチュウヒ)の群れに会いました。

湖岸にはシギ、トウネンかヨーロッパトウネンでしょう。バイカル湖には干潟や浅瀬がほとんどないためか水鳥の種類は貧弱で、普通に見かけるのはカモメとウだけです。ガンカモ、シギチなどは周囲の河川や湿地の方に多いようです。

帰途のバスの中から外を見ると、夕暮れの太陽の横に小さな縦の虹のようなものが見えました(写真の左端)。初めて見る「幻日」です。英語ではsundogというそうですが、太陽にお供する犬に見立てたのでしょうか。