明けましておめでとうございます。新年の最初に、実家近くの河川改修現場を見に行きました。
相模原市の河岸段丘斜面に帯状に残る緑地の一部が、そこを流れる姥川とともに公園として整備されています。
私の記憶にある昔の姥川は左の写真。所謂「ドブ川」で、生活排水が流れ込んで水質も悪く、両岸はコンクリートの絶壁護岸でした。現在は多自然工法で再整備され、護岸がふとん篭や玉石ブロックに置き換えられています。今日見たところ、生活排水はまだ若干流入しているようですが,それでもだいぶマシになってきました。
現在のふとん篭護岸。
上流部は昔、暗渠から工場廃水が流れ出し、近づくのも怖いような場所でした。現在は整備の途中です。
河岸段丘は至る所に湧水があります。昔は住民にとって大切な生活用水だったに違いありません。これらの湧水で照手姫が産湯を使ったとか化粧をしたという伝承が残っています。
緑地の遊歩道はよく整備されています。樹冠を構成するのはコナラやエノキで、段丘下部には若干アラカシ等の常緑樹がありました。もう少し下流の道保川公園にはシラカシの極相林がありますが、ここは二次林から極相林に移行途中のような植生です。
谷筋には樹高20m以上あると思われるエノキの大木が何本か残っています。
エノキの実。ヒヨドリやシジュウカラがやかましいほど沢山いました。
説教節で有名な照手姫の出生地はこのへんだという伝説があります。
このあたりには時々崖に横穴が見られます。おそらく戦時中の倉庫などの跡です。私の出身中学の敷地にもありました。