身近な極相林

新年おめでとうございます。元旦は昨年に引き続き、地元の親水公園のご紹介です。

今年のご紹介は道保川公園。ここは、昔は湧水の小河川沿いに小規模な水田か畑があったところと記憶していますが、20数年前に整備されて親水公園となりました。現在は水田・畑は残っていません。

この公園に初めて来た時、驚いたのは優占樹種がシラカシ・アラカシ・ホオノキなど、つまりは極相林であることでした。相模原市は水の便が悪く、戦前までは人口の少なかった所ですが,土地が平らなため薪炭林・草刈り場・畑として利用されており、極相林は何かの理由がある場所でなければ残っていません。この公園の場所は地元では「くじら山」「七曲がり」と呼ばれ,マムシが出るので子どもは遊びに行ってはいけないとされていました。単に段丘斜面のため利用しにくい土地だったという以上に、何か人の立ち入りを禁じる理由があったのかもしれません。

公園内はカラ類、ツグミ類、メジロなどが賑やかに鳴いています。先客の皆さんがいました。

皆さんのお目当てはルリビタキでした(コンデジ画像のため画質悪いです)。新年から青い鳥を見られて幸運です。

河岸段丘地形のため公園内のあちこちに湧水があり、道保川の水源となっています(一部、地下水の汲み上げもしているようです)。極相林に囲まれた水源の光景は、規模は小さいけれど小網代川にも引けをとらないような気がしました。

林の中は昼なお暗いのですが、遊歩道のある部分だけは少し間伐されているようで、見通しがよくなっているようでした。

湧水の沢には木道が造られています。

石垣の下から湧水が出ています。この石垣は昔からあるものか、公園整備時に作ったものかよくわかりませんが、こんな場所があちらこちらにあります。(後日注:ワサビ田の跡地のようです)

下流部は池状になっていて、カルガモマガモが羽を休めていました。コイは…いらないと思うけれど…。

ついでに、これは去年河川緑地整備をご紹介した姥川の未整備部分。悲しいことに私の「川の原記憶」はこれです。こんな所も、これから少しずつ改善されていけばよいのですが。