人の理屈とホタル

研究室巡りの3回生に分属説明×2,投稿論文の修正(まだ終わらない),院生N君から急遽頼まれて,M市のNPO団体さんからホタル水路の改修案について相談。
M市のホタルとコモチカワツボとは,10数年前からお付き合いがある。今の市長さんは同市のホタル条例をとても大切に考えておられる由で、NPO団体さんも勿論、ホタル保護を象徴とする環境保全・復元の意義については十分に理解しておられる。しかし,同市のホタル保全の中心的役割を果たす資料館に市はかなりの予算を付けているので、毎年ホタルが見られなければ市民に資料館の活動が伝わらないため,年に最低5千匹は飼育放流するよう指示が来ているのだとか。勿論、ホタルの個体数は年々の気候などによって変動するのが自然なのだが、悲しいかな,人様の理屈はそれを許してくれない。野生生物は毎年同数いるわけでもなく,生息場所だって(特に河川の場合は)刻々と変化するのが当然なのだけれど。