今日から「環境科学概論I」の担当開始。そこで,今年の陸水学会企画シンポの検討材料にするべく,1回生にアンケートを試みた。そのうちの1つの質問は「川の水をきれいにするためには,どのような方法が効果的だと思いますか。下の選択肢の中から,もっとも効果があると思うこと3つまでに○をしてください」というもの。190人から回答を得たので、学科別にまとめてみた。平均値よりも値が高めのセルは赤,低めのセルは青に着色(統計は未実施)。

人数が多いため、学部の平均値に近くなっている生物資源管理学科を除けば、学科ごとにかなりばらつく結果となった。生態は「下水道を造る」がやや多く,「ゴミを捨てない」「無りん洗剤の使用」が低い。環境問題の予防というよりは,人為的に解決を目指すことを重視する感じである。政策計画は「ヘドロ除去」「下水道」が他学科よりかなり低く,「無りん洗剤使用」「土砂の流入ストップ」「川に人手を加えない」が多くて,水質改善には,まず汚濁を起さないための予防的措置が効果的と考える傾向がはっきり出ている。建築学科は「水草を植える」と「EM菌を撒く」(オイ…)が多いのが目立ち,河川という「場」の中でなんとかしようとする傾向があるように見える。この設問で、これほど学科ごとの関心の方向の違いが出てくるとは思わなかった。FWでの学科混成の演習などでは,これらの方向性の違いを互いに上手くぶつけると面白い議論が出来るかもしれない。ちょっと誘導方法を考えてみよう。