キョーム委員会.来年度からウチの大学のシラバスは基本的にオンライン閲覧となり、冊子体で配布されるのは小さなダイジェスト版だけとなる。あの分厚いシラバスがなくなるのは資源と印刷費用と持ち運び労力の節約の面からとても結構なことで、よしよしと思っていたら、工学部からクレームがついた.JABEEの審査において、シラバスは複数のメディアを用いて学生に周知することが要求されており、しかも前年度よりグレードアップした内容(最低でも同一水準)でなければならないのだという。つまり冊子体シラバスがダイジェスト版になるとグレードダウンしたと見なされて、審査にひっかかる可能性が出てくるのだそうな。オンライン版には今までよりも詳細な内容を盛り込むのだからグレードダウンではないし、同じ内容を別媒体でも用意しなければならないというのはそれこそ無駄なことだが(どのみち学生はどちらか一つしか見ない)、そういうことをJABEEの認定機構にクレーム付けてくれる人っていないのかしら。
とにかく、工学部が従来通りの分厚いシラバスを印刷することにしてしまうと、オンラインシラバス導入による経費削減のメリットはほとんど消えてしまう.学生の講義選択にはダイジェスト版とオンライン版があれば事足りるわけだから、JABEEの認定条件をクリアするためだけなら、オンライン版をCDにコピーして学生に配布でもすれば一番安上がりなんだろうか。それとても無駄であることには違いないが。