日本ハンザキ研、再び

今日は感染実験のセッティングのため、再びハンザキ研へ。Bさんが車を出してくれたので、ついでにさらに遠方の円山川水系の某所(彦根から約300km)まで強行軍をした。メンバーはBさん、BB君、3年生のS川さんと私の4人。
まず最初に行ったのは、3年前の大水害以来、出石川のオオサンショウウオを400余個体保護していた養魚池である。この池の排水中にハンザキ虫の中間宿主になる貝がいないか探そう、というわけである。
実際にハンザキの保護・移動に手を貸しているコンサル会社から、養魚池の管理をしているつり業者に話を通しておいてもらったのだが、窓口で聞いて見ると、ハンザキの池は個人のお宅の持ち物だという。BB君が何度も地元の人に尋ねて、やっと探し当てたのはごく普通の民家だった。幸い、その家の奥さんが在宅で、快くハンザキ池を見せていただいた。

ハンザキに対面するS川さん。
ハンザキを見終わり、管理宅の奥さんにお礼を言って貝の探索を始めようとしたら、折しも急に風雨が強くなり、雨具の用意はあってもちょっと調査は大変な状況になってきた。軒下で空模様を見ていたら、雨が小やみになるまで奥さんが玄関に招き入れて下さり、お茶まで出してくれた。本当に、手土産ぐらい持参すればよかったと恐縮の至り。どうもありがとうございました。貝も無事に採集できました。
そこからまた雨の中を車をとばし(Bさん曰く「ワインディングロードは血が騒ぐんだよね〜」)、ハンザキ研に着いたときには午後4時を回っていた。こちらの主、T本先生は今日は不在なのだが、オオサンショウウオの捕獲をしている業者がいるはず…だったが、時間が遅かったのか、すでに研究所の門は閉まり、人影がない。ここまで来て黙って帰るわけにも行かないので、私と学生2名が門を乗り越えた(注:同施設は関係者以外立ち入り禁止です。私達は前もって研究所所長に来所許可を得てあります。決してまねをしないように)。

中には立派なオオサンショウウオの保護プールが出来ていた。のぞき窓まで付いているところをみると、改修工事の期間中一時的に保護するだけではなく、その後も飼育・観察に使うつもりなのだろう。
感染実験のプランを練り、再び門を乗り越えて外へ。研究所の入口の下を流れる川の中にもオオサンショウウオの巣穴があるのだが、夜行性の彼らのこととて、残念ながら姿はみえなかった。そのかわり、4匹のイシガメが行列を作って川底を歩いているのをS川さんが見つけた。一応動画に撮ったが、見たいですか? >kensuke_nakataさん
帰学は午後9時半、本日の走行距離は約600km。ざっと9時間もハンドルを握ってくれたBさん、本当にありがとうございました。