宍道湖vs琵琶湖

今日はS根大のY口さんをお招きして大学院の特別講義。今、琵琶湖でも小規模ながら地元住民によるシジミ復活運動などが始まっているので、ここは二枚貝の専門家であるY口さんにきちっと生態を伺っておこう、というわけ。それにしても、もともと地学(古生物学)が専門だったはずのY口さん、ここ数年間のお仕事を伺ってみると、完全に応用生態工学といってよい内容である。ずいぶんシフトしちゃったなあ。
中海の環境悪化は、まだ水は比較的きれいなうちに底質表面の低酸素化という形ではじまっており(真っ先に変化したのは泥底の貝類相)、淡水化・干拓計画に伴う大規模工事などによる影響は、いわば最後の「とどめ」だったという話。琵琶湖ではまだ極度の低酸素化はないが、その在来生物の中で真っ先に姿を消していったのはセタシジミやイケチョウガイだった。二枚貝の復活というのは、湖沼の環境復元の中でもかなり道のりが長いというか、生態系に呼び戻すべき生物種の最終目標にしてもよいぐらいデリケートな生物なのかもしれない、等々思いながら話を聞いた。
で、Y口さんはお土産に生協でナマズバッグを4つも購入していった。やはりあのバッグは学外者には受けがいい。私からは○こにゃんバッジと本をプレゼント。