学会初日

生態学会@オンライン。口頭発表は大学の会議を挟んでちょぼちょぼとつまみ食い。最近の発表は統計解析の方法が聞いたことのないやつばっかりになっていて、もともと数学は苦手だがもう大変。発表の半分ぐらいの時間がモデルの妥当性の検討に当てられていて、結局研究対象のナマモノはどうなっていたかという結論を話すのは最後の30秒だけ、なんていう発表がザラですからね…

自由集会は卒業生KKさんがお世話になっているKo先生の主宰する脂肪酸分析の話を聞いてみた。安定同位体もそうだが、代謝産物をマーカーとして生態系内でのポジションを決定する場合,比較する動物間で代謝様式に大きな違いがないということが前提になる。脂肪酸合成に関しても、いきなり手を出す前にそのあたりをじっくり検討する必要があるだろう。ところで本題ではないが、大学院生の時にうまい結果が出ず,結局お蔵入りになってしまったカワニナ安定同位体比、他の方が測ってみられたが、どうやらやっぱりヘンな値になるらしい。自分の実験が完全に失敗だったという訳ではなさそうなので、ちょっとスッキリした。二枚貝の中にはけっこうヘンな代謝経路をもつものがいるそうだが、巻貝にも相当バリエーションがあるのかもしれない。だれか追求してほしいものである。多分、琵琶湖で多様化したカワニナ類には,生息場所の違いに伴って食性、ひいては代謝系の多様化もあるはずだ。