今日は卒論生N井君と、寄生虫の研究をやりたいKN大生K松君の材料調達のため、3人で宇治川へ。ちなみにK松君のお父上はなにわホネホネ団のメンバーで、W田さんをよくご存知だとか。
まずはN井君の材料の宿主(ということになる)であるカワヒバリガイを採集しに宇治橋へ行った。ここは水量が安定していて採りやすく、いつぞやはホイホイ採集してしまったのだが、今日は川岸へ着いた途端に唖然とした。水位がいつもより30cmは高い。どうやら、春の琵琶湖大放水がまだ終了していないらしい。固着生のカワヒバリガイは当然、水量が最小になったときの汀線より下にしかいないので、水が深くては採りにくいことこの上ないが、仕方ないので川へ突入する。普通の長靴しか持っていなかったK松君は最初から諦めてそのまま突入。N井君は胴長を持ってきていたのだが、どうやら穴があったとかで作業中に大浸水。水がぬるいのがせめてもの幸せ(18℃)。かなり奮闘して、ようやく300個ほどを確保した。
そのあと、K松君のナカセコカワニナを採りに、私の昔のフィールドである隠元橋へ行ってみたが、なんと橋の掛け替え工事の最中で、川の中には新しい砕石が大量に投入されており、カワニナがまったくいない。ここでの採集は諦め、再び宇治橋へ引き返して、再度びしょぬれになりながら今度はカワニナを採集した。
そのあとK松君の車で大学へ。眠そうなK松君に代わってN井君が運転したのだが、助手席の私は眠くなるどころか、まるで自分が教習受けていたときのように緊張する運転でした。K松君、車が無事でよかったね。
大学へ着いたのは予定を大幅に遅れて4時近くになり、すぐに獲物の処理を始めた。どのくらいの感染率が得られるか少々心配だったのだが、幸い、2時間ほどのうちに、両人とも対象となる寄生虫を見つけることができ、生体染色や固定を一通り実施することができた。まあ、あの川の中での重労働が無駄にならなくて本当に良かった。
帰ってきてから、昨日からのしつこい耳管狭窄と扁桃腺の痛みがフィールドではまったく感じられなかったことにちょっと驚いた。完治したのかと思っていたら、帰学して2,3時間するとまた耳ものどもおかしくなった。フィールドで気持ちが昂揚しているとちょっとした症状を感じなくなるのだろうか。