京都へ。学生時代から20年来このかたお世話になっているS師が今月いっぱいで退職されるので,その(正規には)最後のお勤めと,その後の謝恩会に招かれた。
S師は40年近く京都で仕事をされたわけだが,職業柄,人の冠婚葬祭の殆どに立ち会うことになるので,古くからの付き合いの人の中には,その人の人生の節目のほとんどすべてにS師がいたという人もいるのである。こういう,人の一生にずっと陰ながら寄り添うような仕事というのも,世間的には目立たないが尊いものだ。今日は,皆からのお祝いの挨拶に込められた様々な感慨を聞きながら,少々羨ましく感じた。大学の教員や会社人で,退職の時にこういうふうに送ってもらえる人は何割ぐらいいるのだろうか。残念ながら,大学には茶番劇にすぎない退職祝いというのもないわけじゃない。
4月からS師は,自宅のある高島市で主に過ごされることになる。今より時間ができるだろうから,時々遊びに行きたいものだ。