今度の木曜日に,漁協に依頼して,外来寄生虫である腹口類の侵入水域で魚を捕獲してもらうことにしていた。そうしたら,今日の昼に「明日から天気が崩れるという予報なので,今朝採集に行った」という電話が入り,急遽魚を受け取りにいくことに。それで,こんどこれで卒論をすることになったN君と一緒に漁協に出向く。
片道2時間あまり,電車に乗って魚を受け取ってきた。急いで水槽をセットし,解剖するまで活かしておく。この寄生虫症は6年前に大発生をして以来,下火になったといわれているが,今回実際に釣りをしていただいた漁協の理事長さんの話では,今年は魚影が薄く,やはり寄生虫が原因ではないかとのこと。
それで,水槽に入れた魚をよく見てみたら,こんな感じ。

下火になったなんて真っ赤な嘘だ。どいつもこいつも,眼球出血こそしていないが,鰭に血がにじみ,スレがひどい。水槽に入れても活力なく底に沈んでいる個体もいる。貝の方の寄生率はあまり下がっていなかったから,やはりまだまだ蔓延して,定着しているのだ。気候条件などによっては,また大発生する可能性があるだろう。危機は去っていない。