今日はポスターで自分の発表である。近くで同じ研究室のBさんやSR井君も発表している。
今回発表している外来寄生虫は、滋賀へ来てから3年ぶりに研究を再開したので、私は2002〜04年のデータを持っていない。第一中間宿主の感染率のデータは他大学の院生が調べていたのでそれを拝借し、私が自分でとったのは最初と最後だけと言う「キセル」データだ。
ところで、ポスターセッションの際、宇治川のほとりに住むT門氏から、データの欠落した期間の寄生虫症発生状況について、「住民の印象だけれど」という但し書きつきで話を聞くことが出来た。ところが、その発生状況が、データのある期間の発生状況と環境条件の関係から推測していた結果にピタリと一致した。しかも、寄生虫症発生のキーであると考えられる環境要因は、人為的に制御可能である。これは、うまくやれば、外来寄生虫を撲滅とはいかなくても、低密度に押さえ込むことは可能かもしれない。現在の寄生虫症流行水域が、新たな流行水域の震源地になるのを防ぐためにも、密度コントロールは非常に有効なはずだ。とにかく、帰ったら、関係していそうな研究者の方々に連絡をとって、断片的なものでも空白期間のデータがないかどうか聞いてみよう。今ならまだ間に合う。できるだけデータを集めなければ周囲を動かすことはできない。
それにしても、ポスターの前に立って説明を繰り返すというのは、自分で思っている以上に疲れた。今日の自由集会はキャンセルしてホテルに戻り、駅からバスで10分程の所にあるスーパー銭湯に行った。ここは、3年前にロシアからの帰り、飛行機の乗り継ぎ時間にも来たことがあるので2回目。