聞くは一時の

某MLにご加入の方はご承知の通り,無知をさらけ出して質問しています。でも勉強のためのMLですし,自分の頭で解決できない問題は,ほっておくよりも誰かの知恵に頼った方がずっとましでしょう。ボランティアで相手をしてくださる方々(MLでも個人メールでも)に感謝。
数学オンチ自他認の私は,普通の基礎生物統計学の教科書の範囲をちょっと越えるともうお手上げだ。今まで,統計で一番途方にくれたのはD論を投稿していた時のことで,「標本分散の比較にF検定を使ってはいけない」と指摘された時だ。F検定は正規性に鋭敏なので,分散分析ならよいが,標本の場合は正規性をちゃんと確かめないかぎりダメ…なのだそうだ。
F分布というものの性質上,理屈ではそうなのだろうけれど,F検定というイロハのイのような検定でこの指摘は相当へこんだ。じゃあ非正規の場合にはどうやってデータの散らばりを比較したらいいのか,そのへんの基礎的な生物統計学の教科書には出ていない。結局,査読者にお願いして文献を教えてもらい,ジャックナイフ法を使った。
統計の方法自体が年月と共にどんどん進歩しているようだし,私がこの半溺死状態から抜け出すことは何年経っても不可能だろうけれど,自分の無知を正当化することだけはしたくないので,皆様今後ともよろしくお願いいたします。
あー,でも,誰か「巷に出回っている統計学入門書の正誤表」を作ってくれないでしょうか…。