日本産水生昆虫

2年ほど前から出る出ると言われ続けてついに出た幻の(?)一冊。ページ数にして3倍,値段は4倍,枕ほどの大きさの本である。
大幅な変更は,成虫の図と検索表が入ったこと。図は,種別の絵の他,キーとなる器官がまとめられて種間比較がしやすくなっているので,以前よりずっと使い勝手がよい。また,同定ポイントには矢印が付されている(野鳥図鑑みたいに)のも親切。検索表の使い勝手はこれから使用していく上でわかってくるだろう。話には聞いていたコカゲロウ科幼虫の口器による分類がマジに(当然か,)載っているので恐れを為す。今まで「コカゲロウ科の分類は口器の解剖が必要だから素人には無理だよ」で誤魔化してきたのだが,今後はその言い訳が通用しなくなるのかな(汗)。
分類群では,双翅目が大幅に増加して全体の半分のページを占める。卓上でしょっちゅう使う者としては,双翅目を別にして2冊にしてほしかった。