Reedとは葦のこと

B博の研究審査会のため草津へ。研究とは直接関係ないかもしれないけれど、今日聞いた中でへえと思ったのは、近頃琵琶湖のヨシから篳篥の蘆舌(リード)を試作したという話。蘆舌といえば淀川の鵜殿(私の卒論のフィールドでした)が有名ですが、最近は鵜殿で蘆舌用のヨシを収穫する方々が高齢化し、別産地のヨシを探しているのだそうです。その結果、琵琶湖にも蘆舌にできる品質のヨシが見つかったそうですが、すぐに産業として定着するのはなかなか難しいかもしれないと感じました。クラリネットやサックスをやっていた人ならわかると思いますが、リードは音を作るのに非常に重要で、品質に対する演奏者の要求も細かいものです。今までよしずやインテリア用のヨシを生産していた業者にとって、注文がうるさい割に生産量が少ないリードの生産はただ面倒なだけかもしれません。伝統楽器の生産となると、ブランドになりこそすれ、儲けは度外視でやるしかないような気がしますが、はたして琵琶湖のヨシ業者が新規参入する気になるでしょうか。