急がば回れ

ブースター接種後2週間が経過したので,今日はマッサージ。首も肩もごりごりだったので久しぶりにすっきりした。

午後はB博のセミナーをオンライン視聴した。外来種問題への日本のこの30年間の取り組みについて、第一人者であるG箇さんとN井さんのタッグによるレビュー講演であるが、実際のところは今月で博物館を定年退職するN井さんの現職最終講義であり、大学院時代の懐かしい写真もたくさん登場した。そもそもN井さんが外来魚の研究を始めたのは、院生の時にアフリカでやっていた潜水による魚類生態調査の手法を琵琶湖でもやってみるというのが動機だったので、ご本人もまさか一生の課題になるとは思っていなかったかもしれない。ともあれ、外来生物法や琵琶湖のリリース禁止条例の制定の際に「本当はこうしたかった」ことのリストは考えさせられた。勿論,保全生態学的に見るとこれがベストという解はあるわけなのでが、法や条例として設定するとなるといきなり理想論を振るのではなく、だれもが納得できる部分から始めて少しずつ規制をするべきではなかったのかというのは、現実に社会の中でもっとも効率良く保全できる制度を作り出す上で必要な譲歩なのかもしれない。