元素と鉱物

先週から、風呂場読書のお供はこれ。化学への興味ににとどまらず、元素をめぐって動いた歴史話として面白い話題が満載です。教養として読むのにお勧め。個人的にはモンテカルロシミュレーションの起源が衝撃でした。コンピューターのない時代に、何百人もの人間が手計算でシミュレーションしているというのが図柄的には面白いのですが、実はマンハッタン計画の中で原子の振る舞い(要するに原爆がちゃんと爆発するかどうか)を計算するのに採用された手法だったんですね。

スプーンと元素周期表 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

スプーンと元素周期表 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

それはさておき、アカデムガラトクでのオフ日に鉱物博物館を見学したのですが、事前にこの本を読んでおけばもっと面白かったのに、と残念でした。

博物館の玄関のプレート。

中はこんな感じです。

ガイドをしていただいた研究員さん。指輪、ブレスレット、長い方のネックレスは、シベリア特産のチャロイという紫色の飾り石です。服もそれに合わせてカラーコーディネート。ちなみに鉱石の名前は全部日本語で(!)言ってくれました。この博物館に、年に何人の日本人が来るのか知りませんが、すごいサービスです。

シベリアは地下資源の宝庫で、石油も石炭も宝石もなんでもあります。有名なミールヌイのダイヤモンド露天掘り鉱山についての展示。直径500m、深さ1kmを超える巨大な穴ができています。

トルマリンですね。

2013年のチェリヤビンスク隕石の研究発表ポスター。

これがチェリャビンスク隕石の破片のひとつだそうです。シベリアは隕石も多く発見されており、近くには「隕石を持ってみよう」コーナーもありました。大きな漬物石ぐらいの隕石でしたが、鉄の塊なので全く持ち上がりませんでした。後で聞いたら50kgだそうです。